朝起きて、隣の部屋の竹千代に向かって「たけち、おはよう」と声をかけると、竹千代も「おはよう!(と、言っているように聞こえる)」と答える。大体のウロコインコがそうらしいが、竹千代もやはり低音でダミ声だ。
竹千代、手乗りインコへの道
床の掃除と餌やり、体重測定のためにカゴの扉を開けると、昨日よりだいぶ慣れたような雰囲気がする。そっと手を差しだしてみると・・いそいそと後ずさり。やっぱりまだ人間の手が怖いみたいなので、手のひらにペレットを乗せておびき寄せるという、ペレットホイホイ作戦に出てみた。
しかし、意外と用心深い竹千代さん。首をビヨーンと伸ばしてペレットだけを咥え、決して手には乗ろうとしない様子。青ちゃんの時はお迎えの翌日からすぐ手乗り状態になったけれど、竹千代さんは結構時間がかかるのかもしれない。そんなことを考えながら竹千代の羽を眺めていると、風切羽が綺麗にクリッピングされていることに気がついた。私は今まで何羽かのインコを飼ってきたけれど、羽を切ったことはないので、どうも不憫に感じてしまう。
「たけち、羽が切ってあるから飛べないみたいよ。危ないから、羽が伸びるまでは手に乗って移動したらどうだい?」と、話しかけてみた。動物に話しかける人間というものは、動物に話しかけない側の人間からするとただの変人なんだろうな、と思う。しかし、その変人の言葉が鳥には通じたらしい。急にすんなりと私の左手に乗った竹千代さんは、その足でヨイコラショと春じまさんの手に渡り歩いて行ったのである。
そこから急に心を開き出した(かのように見える)竹千代さんは、昼過ぎ頃にはカゴの中を右往左往しながら「出せ!出せ!」とアピールし、渋っていた人間の指へのステップアップもホイホイとこなし、肩の上に乗って居眠りまで披露するほどになったのでした。
ワキコガネイロウロコインコには痩せ型が多い?
そして、3日目の体重は、昨日より2g増えて54gに。これには飼い主もホッと一安心です。竹千代は今、生後8ヶ月なので、1歳になるまではモリモリごはんを食べて、強い身体作りに励んでもらいたいと思っています。54gというと、まだ生後2週間の雛だったしじみの体重とさほど変わりません。ウロコインコって割とずんぐりむっくりしていて、ずっしりしていると思ったのですが、竹千代はほっそりとした身体つきをしています。ネットで調べてみても、ウロコインコの平均体重は60~80gといわれているようなので、重さ的にも竹千代はかなり軽いタイプのようです。心配になって調べてみたところ、ワキコガネイロウロコインコは、ウロコインコの中でも小柄な個体が多いのだとか。確かに人間も人によって身長も体重も全然違いますから、同じようなことなのかもしれません。
そういえば、青ちゃんもしじみも診てもらっていた鳥専門の先生に教えてもらったのですが、鳥の胸に人差し指を立てた状態で這わせ、カクっとした胸骨のとんがりを感じたら、痩せすぎの傾向にあるのだとか。竹千代はというと、はっきりと胸骨のでっぱりを感じられるほど痩せています。
いくら個体差があるとはいえ、やはり心配なので、もう少し落ち着いたらいつもの病院に連れて行こうと思います。
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