セキセイインコ「青太郎」が迷子になった時の話

9月10日の日記でお伝えしましたが、私が2011年から一緒に暮らしていたセキセイインコの青太郎(以下、青ちゃん)は現在家出中です。いなくなってしまったのは2016年7月28日なので、もうすぐ2ヶ月が経とうとしています。

まさかの出来事は突然起こった

いなくなってしまったきっかけは、放鳥中にお風呂の窓の狭い隙間から飛び出て行ってしまったことでした。春じまから青ちゃん逃亡の知らせを受けた時、私は外で仕事中で、血の気が一気に引いたのを覚えています。青ちゃんは、飼い主が部屋を移動するたびに床をテトテト歩きながらついてくるほど慣れていたため「絶対に逃げたりしないだろう」という驕りが、私たちにあったのかもしれません。

家にいた春じまには、青ちゃんのいろんな角度が映ったカラー写真付きの貼り紙を作って近所中に貼り、近所の交番に迷子届けを出すように伝えました。しかし、電柱などへ貼り紙を貼る行為は「軽犯罪」にあたるため、相談に行った交番のお巡りさんから剥がすように指導され、すぐに剥がすことになりました。

仕事から帰宅後は、お出かけ用の鳥カゴ片手に二人で青ちゃんの名前を呼んだり、鳴きマネをしながら近所中を歩き回りました。結局見つけることは出来ず、その晩は餌と水を入れたカゴを懐中電灯で照らしたままベランダに置き、眠れぬ夜を過ごしました。

翌日カーテンを開けると、ベランダに青ちゃんの姿はありませんでした。仕事に行く前に再びカゴを持って近所を徘徊。青ちゃんを探していると、普段は聞こえることのない様々な鳥の声が聞こえてきました。週末には都内の警察署へ行き、「遺失物届け」を提出しました。窓口の警察官の方はとても親切で、「これで都内のデータベースに登録されたので、何か情報があれば連絡します。鳥はいなくなってから数日が勝負なので、頑張って下さい」と励ましてくれました。

皮肉なことに青ちゃんがいなくなってから、Twitterでちょっとした人気者程度だと思っていた青ちゃんが、沢山の人に愛されていたことを知りました。なんと、見ず知らずのTwitterのインコ好きなフォロワーさんが他県から捜索のお手伝いに来てくださり、猛暑とゲリラ豪雨の中、何時間も私たちと一緒に青ちゃんを探しまわってくれたのです。そして、捜索を続ける中で近所の方が広めてくれたり、「私も探します」とメッセージを下さる方が現れたりしました。

鳥は飛ぶ生き物

TwitterなどのSNS、鳥の保護情報が載っている掲示板を覗いてみると、青ちゃんと同じように迷子になってしまった鳥の情報で溢れかえっていました。私は改めて、「鳥は、窓が開いていれば飛んでいく生き物なんだ」と、思いました。毎日ネット上の鳥の保護情報や警察の落し物検索で「水色のインコを保護している」という情報を探し続け、特徴が似ているか照合してもらったり、休日のたびに直接確かめに行ったりしました。しかし、結果はいつも「似ているけど、青ちゃんじゃない」ということばかりでした。

そんな毎日を過ごしているうちに、8月の猛暑がやってきて、春じまと私は精神的にも体力的にも疲れ切ってしまいました。「このままでは人間の方が倒れてしまう」。そう気付いた私たちは、青ちゃんの探し方を「吉報を待つ」という形に切り替えました。

迷子になってしまった鳥を探すということは、想像以上に困難なものです。もし、同じ状況で困っている方がこのブログにたどり着いた時のために、私たちなりのアドバイスをまとめてみました。

もしも飼っている鳥が迷子になってしまったら…

  • 交番ではなく、「警察署」に遺失物届けを提出する。(持ち物は特に必要ありませんでした)
  • 警察署で保護されている鳥さんに会いに行く時は、特徴を的確に伝えるようにする。(盗難、虚偽の飼い主申し出防止のため、特徴が一致しないと中々会わせてもらえません)
  • 町内会の掲示板にチラシを掲示させてもらう。役所にチラシを持って行き、許可印を押印してもらえれば掲示可能になります。(各自治体にご確認ください)
  • 近所を探すときは鳥かごを持参する。(いい大人が鳥の名前を呼んだり、電柱を見上げながらウロウロしていると不審者扱いされます。見つけられた時に保護できるし、不審者ではないというアピールにもなります)
  • コンビニやスーパーにチラシを貼ってもらうようお願いする。(特にコンビニは近所の方の利用率が高いので効果的)

大切な鳥を迷子にさせないために…

  • 放鳥中は絶対に窓や玄関のドアを開けない。(慣れているから、などの油断は禁物です)
  • クリッピングしていても油断しない。(羽を切っていても、飛べる子は飛びます)
  • 雛だからといって安心しない。(雛も急に飛べるようになります)
  • バードリング(足輪)を付けておく。(知り合いの獣医さんは電話番号を書いたお手製の足輪を付けていたことで発見に至りました)
  • 鳥の動向をよく観察する。(青ちゃんはいなくなる数日前から、外で鳴く鳥の声にしきりに反応していました)

現時点で、まだ青ちゃんは帰ってきていませんが、また青ちゃんと一緒に暮らせる日がくると信じています。

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